マルチバンド用の基本アンテナとして 18MHz用をシュミレーションして見ます。
LCマッチによるマルチバンド化
最適化結果
釣竿の5.3mを基本としていますので
上部エレメントは6.87mになり
インピーダンスも200Ωのお手本のような
デルタループになりました。
(マッチング部と接続線として0.1~0.2m見ています。)
インピーダンスは地上高など設置環境に左右されます
18MHz単体の場合はこの寸法になりました。
18MHz
200Ωに対するLCマッチ回路
このアンテナに14MHzを乗せる場合の
LCマッチ回路
21MHzを乗せるとすると
こんな感じです。
24MHz
28MHz
ついでに50MHz
一覧表にするとこうなります。
Lの小さい方から並べてみます。マルチバンドにする場合
Lにタップを取ってリレーで切り替えるか
いろんなLを作り 組み合わせて合成するかです。
Cも小さい方から並べてみます。
Cは、いろいろ並べてリレーで対応するCの値になるように切り替えます。
これも卓上計算なので
製作時には実測して定数を決めることになります。
簡単に書けばこんな感じです。
Cは5pから 歯抜けですが 77pまで組み合わせが出来ます
Lは0.5μから 7.7μまでの組み合わせが出来ます。
SWはリレーで目的の物をONして行きます。
さらに回路を増やせば最小単位も 上限も増えます。
細かく定数を決めれば高性能なアンテナチューナーに発展します。
18MHzのデルタループだと14MHzまででしょう10MHzや7MHzも電波は乗せれますが
本来のデルタの威力は期待できません。
基本はフルサイズです。
出力に応じてCの耐圧(3kv?)、Lの線径(2mm?)を考慮してください。
Lの巻き方
MMANAのオプションで
線径、直径、間隔を入れれば巻数をはじき出してくれます。
4.9巻き まぁ5回巻いて 間隔で調整
チェックできればいいですが
ほぼ計算通りにできます。
3回巻き
直径 3cmで 21.59回…
22回巻きで間隔調整・・・
アンテナ調整 風景
計算通りには行かないので調整は必要です。
最初のエレメント長設定は
釣竿部分5.3m+接続線0.3m
上部エレメントは 6.8mから始めました。
この状態で同調点は16.6MHzでした。
調整後の寸法は
上部エレメントのみを切り詰めて
最終の長さは5.5になりました。
マッチングはLCで写真の右側のものを使ってます。
Lは直径4cm 2mmのアルミ線4.5回巻きです。
Cはだいたい80pFに合わせてます。
調整後の実測値は
L=0・68μH
C=68pFになりました。
エレメント自体の寸法は
上部5.5m+5.6m+5.6mのほぼ波長通りで
長さだけを見ると正三角形なのですが
上部エレメントをピンと張るため
取り付け部のエレメント角度は 90°になってます。
21MHzもそうでしたが
実際は、ほぼ波長通りの長さになっています。
エレメント径により かなり左右されます。
最初の長さを逆算すると 16.6MHzが頷けます。
18.1MHzで
反射波はご覧のとおりです。
帯域内 反射波メーターは振れません。
手動式 マッチングBOX
まずこれでだいたいの LとCの値を掴みます。
14MHz だと こんな感じです
L=5.27μH
C=6.5PF
14.1MHz に合わせてみました。
調整は 計算値とほぼ合っていました。
14.35でも SWR1.5に収まっています。
パイルでない限り大体QSOできます。